拡大

薬師堂からの眺めでは、後ろの山の存在感が大きく際立っています。
岩井堂は右下のピンクのツツジの咲いているところが頂上であり、遠方からではあまり目立ちません。 前掲の風土記稿の図では岩井堂の岩山が周囲で最も高いように誇張されて描かれているように見えますが、 この図が描かれたころは今の県道が通っている場所は開鑿されておらず、後ろの山とはそのまま連続していたのですから、 ひょっとしたら裏の山の頂上が岩井堂の本当の奥の院かもしれない・・・と考えてしまいます。

そこで、裏の山の頂上だろうと思われる場所へ行ってみました。すると祠がありました。

中は空になっています。しかし岩井堂と何か関連があるのか、あるいは山の神を祀ったものなのかは文字の類が一切ないのでわかりません。
なんとなく、後者のような気がしますが…。
また、中身が別の場所に移されたものなのか、あるいはもうこの祠が信仰の対象でなくなった結果として破損が進んでいるだけなのかについてもまったくわかりません。
ただここに何かあるだろうと思って歩いてきたら、本当にあったのでなんとなく嬉しかったのです。

岩井堂の方角を眺めたところ。樹木に遮られて眺望はありません。

祠の後ろ側は、かつてここに何かあったかもしれないと思わせるほどにうず高くなっています。

戻る