秩父方面から江戸、鎌倉に通じる峠として古くから開かれ、江戸時代には秩父絹が馬の背にゆられてこの峠を越え、江戸に運ばれ、帰りは日用品を積んで秩父に帰ったといわれています。その古い峠は、今の正丸峠よりわずかに北寄りに残っており、旧正丸峠としてハイカーに親しまれています。
現在の峠を通る道は、昭和11年11月に県道川越秩父線として開通したもので。その後、昭和45年4月には国道に指定され、299号線となり、入間市から長野県佐久市を結んでいます。
この峠も本年11月20日には正丸トンネル(1918㍍)が開通する予定ですので、車による交通量はだいぷ減少するものと思われます。
峠の南陵は伊豆ヶ岳につらなり、付近はゆるい傾斜をもっています。峠の高さは海抜約6百30㍍ですが、東南に視界界が開け、高麗川をはさんで奥武蔵の山々を眼下に、そして東京方面を望むことができます。
付近には、レストハウス・ガーデンハウス・キャンプ場・茶店もあります。