市街地の北西にある天覧山(194・6㍍)は松と杉におおわれ、ツツジの名所として、また幼児にも登れる山で、家族づれのハイキングコースとして広く知られています。頂上付近には岩石が露出し、鏡岩・獅子岩等があり、頂上からは関東半野や奥秩父の山々が一望できます。
呼称について古くは、山鹿にある名刹能仁寺に愛宕権現をまつってあるところから、愛宕山と呼ばれていましたが、元禄年聞(1688〜1704)に徳川5代将軍綱吉の生母桂昌院が、綱吉の病気の治癒のお礼に十六羅漢を中腹に安置したことから、以来羅漢山と呼ばれました。さらに、明冶16年(1883)4月近衛諸兵対抗演習に際し、戦況視察のため明治天皇が登頂されたのを記念して天覧山と改称されました。また、この天覧山は、県が名勝として大正11年3月指定保護した最初のものです。