天覧山の南側にあるこのグラウンドは、常設のバックネットが備えられ、野球場として春から秋にかけて練習や試合に良く使われています。また、近くには天下大将軍・地下女将軍の像や藤棚・あずま屋が設けてあり、小学生等の遠足で休憩場所としても利用されています。
大正5年(1916)にはグラウンドが造られたのを記念して草競馬が行われました。それより5年前には、飯能遊覧地委員会により東京帝国大学教授林学博士本多静六氏による「飯能遊覧地設計」の講演がありました。その中で運動場については「池水に選定した付近の低地はテニス、野球などの運動場にするとよい。」とあり、「但し当遊覧地の運動場は地ならしに余程金がかかりますから両側を見物場にし、さしあたり平地の方を作ることとし、そのまわりには3間ないし4間の幅の競走道を作りその中は野芝にすべし。又運動場の周囲には日よけ樹、桜、かえでの如きものを3間おき位に植えなけれぱいけません。」と演説しています。
現在では、グラウンドの付近に約5百本のさくらの木が植えられています。一斉に咲き始める4月には市と観光協会主催でさくらまつりが行われ、各催しや電飾ボンボリに照らされた夜ざくらを見に大ぜいの人が訪ずれ、心をなごませています。