飯能笹は.天覧山の裏手を下って、多峯主山への登り口で、見返り坂にかかるところ約15平方㍍の地域内にアズマザサ等と混生しています。故牧野富太郎博上によリ発見され地名をとって飯能笹と命名されたものです。
この笹は、アズマザサの仲間で特徴は、根茎が横に走り、茎はこげ茶色をして真直ぐ立ち高さは150㌢㍍内外で直径0.6㌢㍍程になります。茎の上部で技分れして普通葉鞘に包まれています。枝の端には、掌状様、羽状に数枝の葉が集まってついています。葉は細長く長さ13〜20㌢㍍、幅2㌢㍍内外で先はとがっています。質は薄い洋紙質で表面には毛がなく、裏面にはビロード状の細毛があります、中央の脈は、細く裏面に隆起していてこの両側に5本から8本の脈をもっています。冬期には、葉のふちは白色となります。
現在は、見返り坂右手に主として生育していますが、左手前の水田地内及び道路沿いに広がりつつあります。
昭和16年3月31日県指定天然記念物